音楽

ヌマッチノオト的良かった曲2022年年間ランキングTOP50(20位→11位)

最初に

さて、今回は20位から11位までの紹介。もう少しでTOP10入りの作品ということもあり、ここからはあまり選ぶのに大差はない。

選ぶのに苦労するが同時に、それくらい2022年も良い曲に出会えたんだと嬉しくもなる。 

それでは20位からの発表に移ろうと思う。

20位:無心拍数/[Alexandros]

サッカーを題材にしたアニメのオープニングということで、テンションの上がるギターリフと疾走感のある曲調がサッカー関連の楽曲の定石を踏襲していてサッカー好きの私としてはたまらないものがあった。このくらいシンプルでサッカー関連はいいのよ(笑)

華やかな部分だけでなく、挫折にもフォーカスを当てた歌詞もラストに向けての開放感のフリになっていて、分かっていてもテンションが上がる。やはり王道こそ至高なのだろうか。

サッカー関連とロックサウンドの相性の良さを改めて認識させてもらった!

19位:Strawberry Margarita/ELLEGARDEN

2022年はELLEGARDENの新曲、そしてニューアルバムが聴けるという素晴らしい年だった。 

先行シングルとして2曲発表されたが、個人的にはこの「Strawberry Margarita」の方が好きだった。

曲調としては速いテンポで明るい感じロックナンバーなのだが、歌詞がその逆をいく切ない路線。

明るい曲調+切ない歌詞。私個人が思うエルレの王道パターンだった故に、「これだよ!これ!」と興奮したのを覚えている。

今までの楽曲でも「No.13」や「Supernova」、「Marry」などがこの組み合わせに当てはまるが、どれも名曲だ。

ただ、今までのエルレならバットエンド的な締め方をしていただろうが、(先に挙げた3曲もそうだと解釈している)「Strawberry Margarita」の締めは、分かりやすいバットエンドではない、少し希望をもたせるものになっている。

そこに今までのELLEGARDENではない新鮮さを感じられた。

久しぶりに活動再開して嬉しいが、曲は自分好みではなくなってしまった

なんてことを体験することもしばしばあるが、エルレに関してはまったくそういった心配はなさそうだとこの曲調を聴いて確信した。

あわよくば2023年も新しいエルレの作品を聴きたい!そしていつかライブも行ってみたいな。エルレファンになってからすぐ活動休止してしまったもんだから。

18位:メデ/月詠み

発表当時、曲を聴く前にタイトルの「メデ」にまず引っかかりを覚えたのを思い出すが、いろんな意味を含んだ「メデ」なのだろうというのは容易に想像できた。

「メーデー」
「眼で」
「命で」
「迷で」

など、すべてをひっくるめて「メデ」というタイトルに集約されるのが面白い。歌詞を読まずに、流して聴いているだけでは分からないのがいい。能動的に曲を聴いたご褒美のような感覚になる。

そして、サウンドでは美しさも激しさも表現するピアノの音と、苦悩と力強さを感じる歌声に惹きつけられた。

特にボーカルがYueさんの歌声が好きだなぁ。本当に苦悩してるように歌うもんだから、曲に没入できる。そして、Bメロのガナリ声もかなり好き。

月詠みは2022年も安定した良い曲を聴かせてくれて、個人的にもはや常連アーティストだと思っている。2023年はどんな形の月詠みを見せてくれるのか楽しみで仕方ない。

17位:散る散る満ちる/伶

曲の発表自体は2021年だったが、その時は企画盤のうちの1曲かなにかの扱いだった。そのため、単独で配信される2022年の1月まで曲の存在すら知らなかった。もっと早く知りたかったなぁ。

昔からの言い伝え、いわゆる「迷信」が曲中散りばめられているのが独特で、曲として聴いても、歌詞として読んでも注目してしまう。

ネガティブな心情の時ほど迷信に意識が引っ張られるのはよくあるが、そこに叶わない色恋の描写も加わって、とことん切なくかなしい曲になっている。

そこに伶さんの歌声で最後の仕上げ。かなしい曲に伶さんの歌声はよく映える。Flower時代から伶さんの歌声が好きなもんだから贔屓目は大いにあるだろうが。

いや、でも真面目にこの手の「報われない恋愛系」の楽曲を歌わせたら、伶さんより表現できる人いるのかと思う。やっぱり贔屓目かもしれない。自信はないけど。

それくらい歌声と楽曲の世界観がガッチリハマった良い曲で、幾度となく聴いていたな。

16位:灯日/saji


日本語の良さを活かしながら、叙情的なロックサウンドを響かせてくれたのはsajiの「灯日」。

重たい雰囲気の曲ながらも、最後は前を向いて進んでいこうという希望が見える曲展開もタイアップ先だったアニメ『トモダチゲーム』ともリンクしていて良かった。

あと、シンプルで歌いたくなるメロディも好きだったなぁ。この曲で弾き語りがしたくなる。

さらには、間奏も尖ってて好きだし、ラスサビの前に「ワンツー」ってカウント入るのも好きだし、こんな熱い展開の曲なのに最後は存外あっさり終わるところも好きだし、挙げればキリがないほど個人的なお気に入りポイントが満載の曲だった。

今までの彼らの楽曲は、優しさや柔らかさを感じることが多かったゆえ、こういった無骨なロックに面食らったが、こういった方面の楽曲のsajiに期待が膨らむ1曲となった。

15位:春を描く/MAGiC OF LiFE


切ない楽曲が多かった印象が強い2022年の春。

この「春を描く」も切なくて美しい、個人的な春の名曲となった。

ピアノと歌でシンプルに始まり、ギターが入り、ドラムが入り、徐々にバンド然としたサウンドが構築されていく。音が加わっていく様子もドラマティックで素敵なんだよな。

切ない哀しい曲だが、重苦しくないのも良かったポイント!

「はらり」「ひらり」などの軽やかな響きのある言葉を散りばめていたり、ラスサビの転調によって曲調が明るい雰囲気になったりするのが、重苦しくさせない工夫なのかなと勝手に思った。

2022年の春を切なく彩ってくれた曲として、特に印象的な楽曲だった。

14位:竜巻いて鮮脳/凛として時雨


凛として時雨の1年4ヶ月ぶりとなったシングル。不穏なイントロから、それぞれのパートが混ざり合い、一気に轟音の洪水が押し寄せる、時雨ワールド全開の1曲だった。

スリーピースとは到底思えない隙間のない音、ボーカル2人のハイトーンの応酬…。

時雨を形容するにはあまりに使い古された表現にはなってしまうが、いまだにこのバンドが唯一無二であるのを改めて思い知らされたようだった。そりゃ唯一無二だ。こんなの真似できるわけない(笑)

久しぶりに触れた彼らは相変わらず凛として時雨ていた。

13位:Trick me/秦基博


秦さんの新鮮な部分が垣間見えた曲としての評価は高いし、「Trick me(騙してくれ)」と懇願する湿っぽい男を表す表現が良かった。

真っ当なラブソングが秦さんのイメージとして強かったもんだから、不純な関係を思わせる曲にドキッとしたのを思い出す。「あぁ、こういうのもやるんですね!」と。

あとは、当時の良かった曲の紹介でも書いたがサビのコーラスが気持ちよかった。そんなに気分よく聴くテーマではないのだけど、このハモりが絶妙に気持ち良くて、繰り返し聴いていた要因になっていた。

今まで真っ直ぐなラブソングを歌ってきた秦さんだからこそ、「Trick me」はフックのように効いて、独特な存在感を放つ曲になったのだろう。

12位:first death/TK from 凛として時雨

11月発表だがあまりに気に入ってしまったため、ここまでの順位になった。さっき紹介した凛として時雨の方も良かったが、まさか超えてくるとは思わなかった。

そしてまたもや『チェンソーマン』関連曲。どんだけ良い曲持ってくるんだよ!

耳をつんざくようなギターによる激しいイントロはまるでチェンソーの稼動音で、気持ちを掴む導入としてはバッチリすぎる。

TKさんは凄まじい高音の歌声に注目されがちだが、ギタリストとしても改めておかしいことをやっているなと思わせる。(もちろん称賛の意味で)

技術的にも難しいのはもちろん、どうやったらこの複雑なフレーズが思いつくのかと、時雨やソロを聴いていていつも思う。

あとは、サビのど頭の歌詞に「永久完全臓器物」なんてワードを持ってくるセンスにも脱帽。狂気的な部分がより濃縮されている。

狂気っぷりや残酷さが際立つところが多いが、その反面、クラップ音が入ったり、歌詞に「見せちゃおう」なんてかわいげがある表現があったり、ポップに聞こえる部分も垣間見える。

その辺も曲の魅力を高めていると思う。

そして、ライブでのアクトも物凄かったので合わせて動画で紹介。

映像で観てるだけでここまで圧倒されるのだから、現場にいたらどうなっているんだろうか。立ってられないかもな(笑)

TKさんの鬼才ぶりが遺憾なく発揮された衝撃的な楽曲だったな。

11位:All We Need Is Summer Days/9mm Parabellum Bullet


29位で紹介した「Hourglass」と同日に発表したアルバムに向けてのリードトラック。

9mm流の夏フェス賛歌とも呼べる、聴くだけでフェスで皆が盛り上がる光景が浮かぶような楽曲になってしいる。

サビのメロディはとてもキャッチーで、イントロにもそのまま使われており、この曲の象徴的なフレーズである。

また、盛り上がっていたところに突如おとずれる切ないCメロ(「過ぎ去った季節が」の部分)も、それまでの明るさと対比になって曲に深みを持たせてくれる。個人的に結構好きなポイントだな。

3分にも満たない楽曲なのに疾走感あり、そして爽やかさや切なさも感じられるという、時間に対してとても満足度が高い曲だった。

最後に

20位から11位まで紹介した。

今見てもこの辺はTOP10入りしてもおかしくなかったと感じる。上位15曲くらいから順位をつけるのが難しくてしばらく悩んだもんな。

そんな僅差の末のTOP10を次回発表したい!それでは次の記事で。