はじめに
2022年の上半期の締めくくりとなる6月の良かった曲は、14曲選出した。今年から選ぶ上限を撤廃したので、なんやかんやで毎月のように10曲以上の選出になっている。6月はジャンルとしてもてんでバラバラで、個性豊かなメンツが出揃った印象である。早速紹介していこうと思う。
①愛彌々(あいやいや)/MONGOL800×WANIMA
②wavy flow/Aimer
③透明なガール~Dye me~ feat.ひかり/Tokimeki Records
以前から好きで動向を追っていたTokimeki Records。今までは懐かしのJ-POPのカバーを主にされていた。個人的にカバーとインストと洋楽は公平に良し悪しを判断できる自信がないので、良かった曲の選考の対象外としていた。そのため今までのTokimeki Recordsのカバー曲は良かったもののあえて取り上げなかったが、今回はオリジナル作品だったので自分の設けたルールに縛られず選出できた。
ゆるく体を揺らして聴きたくなるような落ち着いた曲調が素敵。個人的に最近こういったテンポ感の曲がブームなのかもしれない。
そして、ひかりさんの歌声も素敵だ。少し影があるような声が楽曲の持つ憂いとマッチして、より魅力的にしてくれている。
カバーだけでなく、オリジナル曲も良いときたもんだから末恐ろしい。初のオリジナルアルバムが秋にリリースされるそうだが、期待値がぐんぐん上がるキッカケになった。
④crash/菅原圭
⑤無心拍数/[Alexandros]
アニメ『アオアシ』のオープニング曲として既に4月から流れていたが、満を持して配信スタート。サッカーが題材になっているアニメだけあって、疾走感のある爽快なロックナンバー。
一時期は同期などを駆使したサウンドの潮流があった[Alexandros]だが、ここにきて「閃光」や「Rock The World」などストレートなギターロックの流れが再びきている。
どちらも良いので個人的な好みの問題になるのだが、ギターロックで疾走感のある[Alexandros]の方が好みな私にとっては、大歓迎の展開である。そしてサッカーも好きなので願ったり叶ったりだ。
サッカー関係のタイアップ曲は、奇をてらわずにスピード感あるものにした方がいいと過去の名曲も教えてくれている。
タイアップ元に寄り添いながら、自分達のよさも同時に表現できているなぁ。今年開催されるワールドカップのテーマ曲もこれいいのかもと思う今日この頃。
⑥月光(feat.はるまきごはん)/キタニタツヤ
⑦常夜灯/Sou
⑧そぐわな/4na
救いようのないほどの陰鬱な印象がある楽曲だったが、共感できる歌詞や切なげなギターのアルペジオが気に入ったので選ばせていただいた。
「そぐわない」からきているタイトルだが、歌詞を読み進めていくと、近頃よく聞くようになった「毒親」がテーマとして浮かび上がる。
「わたしを産んだの」
「同じ血は簡単に嫌えないから」
という一節にそれを感じるのだが、なかなか刺さる。自分はありがたいことに経験しなかったことだが、こういった思いを抱えている人も最近は多いのだろう。
そして、かなしい内容の曲ではあるものの、ダブルミーニングの言葉遊びが散りばめられている歌詞は面白い。
「産む」と「化膿(膿む)」
「腐りきった」と「鎖切った」
切ない中にもちょっとした遊び心がニクい。さまざまな楽しみや仕掛けがあった方が何とも聴けて楽しいではないか。
配信のジャケット写真にも仕掛けがあるらしく、こういった細かい仕掛けをしてくるアーティスト好きですよ。
そぐわな、20万再生ありがとう
言われないとわからないやつ(親子が手を繋いでるシルエットが見える)#ジャケ写 pic.twitter.com/fuNwHOrOyz
— 4na (@4namusic) July 1, 2022
私も現在は親であり、子でもあるので、どちらの目線でも聴ける曲だった。
「親子ってなんだろうな。」
聴いた後にそう思わずにはいられなかった。
⑨モンスター/肉チョモランマ
⑩雨上がり、夏の距離/すいそうぐらし
⑪ジェットコースター/femme fatale
⑫エンダー/緑仙
⑬玄ノ歌/Dannie May
もうイントロから心を掴まれていたのはDannie Mayの新曲。フレーズも好きだし、音色も好きだし、これは歌も聴きたくなる良い導入だった。
しかし、イントロが良くても歌が始まったらずっこけてしまうような曲も多々出会ってきているので、出オチにはならないように祈っていたが、それも杞憂に終わる。言葉遊びが始まるような歌いだしにも思わず耳を傾けてしまう。
音と言葉のハマり具合がとても気持ち良かったところがこの曲を選んだ大きなポイントになっている。「うらめしや」だの「くわばらや」のフレーズは口ずさみたくなるくらいのキャッチーさがある。
また、曲やEPのテーマに中国の五行思想を持ってくる辺りも面白いと感じる。なかなか曲にしているアーティストもいないのではないか。着眼点のユニークさも魅力に感じられた。
また気になるアーティストを見つけてしまった。これから追うと思う。
⑭living dead!!(feat.KM)/(sic)boy
最後に
6月の良かった曲を紹介した。こうやってみると、MVのサムネがイラストの曲が多い気がした(笑)イラストや非実写のMVが多くなったということなのか、単なる偶然なのか…。気になるところ。
プレイリストはこちら!
そして、上半期がこれで終わった。1月から6月までで96曲選んだ。このペースで選んだら年間192曲になる。今年も最後に年間ランキングを出す予定なので、絞るのに苦心しそうなのが今から予想がつく。嬉しい悲鳴ではあるので、下半期も沢山良い曲に出会いたいものである。
それでは、また次回の記事で!