最初に
10月は19曲だった。月半ばくらいで既に10曲を超えていた。その後もじわりじわりと増え続け、多くの曲を選ぶことになった。
それではどうぞ。
2023年10月良かった曲
①01/ 女王蜂
ドラムのルリちゃんが正式に抜けてから、初のシングルとなった「01」。
アニメのタイアップではあるものの、新章が始めようとする女王蜂の高らかな産声にも思える曲だった。
何かが始まることは「ゼロ」でもあれば「イチ」でもあるし、たくさんのフェーズがこれから始まるから「1」ではなく「01」とあえて表記しているのかなとか、タイトルから既に意味深で想像を駆り立てられる。
アヴちゃんは作品を観て、「諦めないことへの肯定」と捉えて「01」を書き下ろしたそう。アニメにも寄り添いつつ、現代社会にも落とし込めるテーマだと思う、諦めないことの強さは。
うまくいかないことや辛いことが山ほどある中でも、諦めずに進むのはやはり美しい。それが今のバンドの状況にもリンクするから自然と歌にも説得力が宿るのだ。今の女王蜂が表現するからこそ鬼気迫るものを感じる。
サウンド的な面でいうと、前を向いて進む歌詞のイメージ通り、力強さと滾る感が分かりやすく全面に出ていて良き。ギターソロもパワフルで好きなんだよなぁ。
まぁ、女王蜂のギターの音は基本的に好きだから全肯定になってしまうのだが(笑)
これからも女王蜂は立ち止まることなく快進撃を続けていくんだろうなと思わせる、エネルギーに満ちた素晴らしい曲だった。
②最後の魔法/Tani Yuuki
③プラネタリア/フジファブリック
④現文|虎視眈々と/BIGMAMA
⑤恋巡り/神山羊
以前「色香水」を気に入って選んだ神山羊さん。アニメ『ホリミヤ』のオープニングだったのだが、今回の「恋巡り」は『ホリミヤ』のインスパイアソングとのこと。
「色香水」の続編、別視点扱いの曲になっているんだとか。
【特集】神山羊「恋巡り」インタビュー
新曲は「色香水」の続編
“青春と懐かしさ”を新たな視点で描くhttps://t.co/47RIlwYvGA#神山羊 #恋巡り #ホリミヤ pic.twitter.com/9hmvFteEbZ— 音楽ナタリー (@natalie_mu) October 18, 2023
そんな前情報は一切知らずに聴いたが、切なさとそこはかとなく漂う懐かしさは、今思えば「色香水」と似ていたかもしれないな。
あとは曲は切ない哀しい感じなのに、割とバンド感強めなサウンドもいいのよね。
ベースも強めに聞こえるし、アルペジオ中心のオシャレなギターソロもあるし。ギターでいえば最後に鳴るアコギが余韻を含んでいていいなと思う。切なさで悶えているところにトドメを刺された気分にさえなる(笑)
でもやっぱり1番好きなのはメロディだ。
メロディのおかげで切ない情景が掴めるし、それでいて覚えやすくて歌いたくなるほどキャッチー。メロディが良いので極論、アカペラでも感動してしまいそうなほど。
いやぁ、いい曲だな。
⑥Say My Name/HEY-SMITH
アニメ『東京リベンジャーズ』のエンディングに抜擢という華々しいメジャーデビューを飾ったヘイスミ。
大型タイアップのため、作品に寄せすぎないだろうかという懸念も少なからずあっただろうが、杞憂も杞憂に終わった。自分達を貫いてたねぇ。かっこよかった。
パンクバンドらしく、潔く短くスパッと終わる曲展開もいいんだよな。
もともとショートの曲も多いヘイスミだけに、テレビサイズの1分半ほどの時間の曲はお手の物だったのかも。
ほぼ全編サビと言えるほど、1曲通じてのテンションの高さはライブでも昂ぶりそうである。これでモッシュしたい!
11月にはすぐアルバムも出るので実質、アルバム先行シングルみたいな感じのこの曲。
有名アニメのタイアップということで、多少この曲で引っ張っても良さそうだが、そうはせずにすぐにアルバム→ツアーと一切止まらない。
この活動ペースにもヘイスミの美学を勝手に感じてしまう。アルバムも楽しみである。
⑦秘密/KOTORI
⑧Hyper/Kroi
⑨モノクロセカイ/Laughing Hick
⑩Baddie/IVE
⑪ビリケン/Creepy Nuts
⑫涙くん、今日もおはようっ!/ano
⑬君にサヨナラ/カネヨリマサル
⑭ピラミッドダンスfeat.ケンモチヒデフミ/夜の本気ダンス
⑮花になって-Be a flower/緑黄色社会
緑黄色社会が入れ食い状態で良い曲連発してくるので、もはや困り果てている。
前作はポップスのど真ん中だったが、またもや色をガラッと変えてきた。ゴリゴリのベースやら歪みに歪んだギターがたまんないね!大好き、こういうの。
と、激しい音楽性にまず引っ張られるが、最初に激しさや疾走感を演出しているからこそ、要所要所に入るpeppeの鍵盤になおさら美しさや儚さを感じられる。そこも良いんだよな。
もう1つ好きだったのは、サビが明るくなりすぎないところ。メロが激しいと、サビは明るくメジャーコードでギャップを生みがちだが、この曲は明るくなることなくヒリついたままサビになる。
マイナー多めかつ、目まぐるしく変わるコード進行がスリリングさをかき立てて、テンションが上がる。
聴いている方は楽しいが、演奏する方は大変だろうな。
「リョクシャカ史上最高難易度」なんて見出しもインタビューであったけどそれも納得。
https://www.billboard-japan.com/special/detail/4162/
リョクシャカはいろんな音楽を器用にこなすので、聴いていて飽きないバンドだというのを改めて思い知った。
同じバンドなのかと疑ってしまうよな、ほんとに。
⑯東京エレキテル/FINLANDS
⑰17(until the day I die)/BIGMAMA
⑱カンナ/indigo la End
⑲リップシンク/黒子首
最後に
ということで今回は19曲挙げていった。こう見ると濃い曲達だな。
そして、本当は3曲にしようと思っていた感想だが、リョクシャカがギリギリで良いのを発表したもんだから急遽4曲の感想になった。
リョクシャカの衝撃もすごかったが、個人的にはBIGMAMAのアルバムもとても良かったのも印象的。その中から好きな2曲を選んだ。あまりに良かったので、可能ならアルバム単体の感想も書きたいくらい。
バラエティに富んだ10月だった。来月も期待せずにはいられない。
では次回の記事で。