最初に
和田アキ子さんの新曲に邦ロック界隈が騒然となっている。
無理もない、まさかのフレデリックのプロデュースなのだから。つながり、どこ?
もう話題なので聴いている人も多いと思うが、9/2に配信された「YONA YONA DANCE」がそれである。
初見の感想は…
フレデリックの曲を和田アキ子さんがカバーしているかのようだった。
邦ロック界隈の世間が思うの彼らのらしさをそのまま曲にしたような、フレデリック濃縮100%といった感じだった。
ギターの1音目からもうフレデリックの音だよな、既に。
そして、何ならそのままフレデリック本人がセルフカバーしても良さそうな程に、そのままフレデリックなんだよな、本当。キーもそのままでカバーできてしまいそう。
そして、改めて和田アキ子ってすげぇ
フレデリック色がだいぶ強い。言い換えれば歌う側に寄せた曲とは言い難い。
それでも唯一無二の歌声を持つアッコさんにかかれば、一気に「和田アキ子の新曲」になってしまう。
そこまで頻度高く楽曲をリリースしているわけではないのに、聴くだけでアッコさんだと分かる特徴的な歌声。
それだけで十分すぎる武器だし、その歌声の認知度も改めて半端ない。
また声だけでなく、リズムの取り方や歌い方も独特。
演奏は速いテンポに聴こえるが、歌のテンポはそこまで速いわけではなく、むしろ悠々と歌っているようにも聴こえる。気持ち、後ろ気味のリズムに聴こえる。
演奏と歌のリズム(グルーヴ)のここまでのギャップはなかなか類を見ないと思う。
「R&Bの女王」と言われる所以はここなのだろうか。少なくとも、ポップスでは感じないリズムを感じた。
これらの唯一無二感にアッコさんの凄みを改めて思い知ったのだった。
世代やジャンルを超えて積極的に交流する
今回はフレデリックとのコラボという事で話題になったが、思えばアッコさんは、今までも様々なコラボで、ボーダーレスに楽曲を発表してきたアーティストだった。
最初に思い出したのはm-floとのコラボ。
EXILE SHOKICHIとのコラボもあった。
更には、
SEAMO
横山剣
一青窈
福原美穂
など
のメンツとデュエットして楽曲を発表している。
「R&B」という自分のルーツはあれど、それはそれとして制限を設けず様々なジャンルに挑戦し続けている。
ここまで大御所にも関わらず、自分より若いアーティストとの共演を積極的にする姿勢に、音楽への探求心を感じる。
音楽的なアップデートを絶えず行っているのだろう。
そこにも彼女のすごさを垣間見る事ができる。デビューして50年以上経っていても尚、この姿勢でいるのは並大抵の事ではないと思うから。
和田アキ子は○○の先駆けだったのかも
アッコさんはあくまで歌手(シンガー)であり、歌詞や曲を書いているわけではない。
それでも歌う事に特化して、歌う事で私達を魅了してきたアーティストである。
曲を生み出す事も勿論難しく、尊い事だが、その楽曲を素晴らしい状態でアウトプットする事もまた同じ。
歌う事にフォーカスして魅せるという意味では最近の歌い手の文化にも通じるものがある。
Adoさんやyamaさんなど、強烈な個性のある歌声で魅了するアーティストも昨今は多いが、アッコさんも歌うという最大の武器で魅了してきたという意味では、歌い手の草分け中の草分けの存在とも言えるのかもしれない。(多少強引な発想ではあるが)
まとめ
今回の「YONA YONA DANCE」が収録されるアルバムは年内にリリース予定だそうで、実にオリジナルでは6年ぶりのアルバムである。
先にも話したように、最近のアッコさんは新作のリリースペースもゆっくりであるため、歌手よりタレントのイメージの方が強い人がいても不思議ではない。
「YONA YONA DANCE」で初めて和田アキ子の曲に触れたいう人もいるのではないかと思う。
更に、今回のアルバムではフレデリックの他に、
Rin音
WONK
など若い世代に人気のアーティストも楽曲提供をするとの事。
これをキッカケに若い世代にも
「歌手 和田アキ子」
のイメージがもっと強まってくれたらいいなと思う。
私もサブスクでアッコさんの曲を振り返ってみたが、聴いた事ある曲は多いし、知らなかった良い歌も発見できた。こうやって音楽の裾野が広がるのは面白い。
皆さんも「YONA YONA DANCE」に出会った縁で、他の曲も聴いてみてはいかがだろうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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